協働まち普請で自分事として防災を考えてほしいという熱意ある発表を聞きました
2018年12月14日は、江戸川総合人生大学の協働まち普請の4回めの発表でした。 協働まち普請についてはこちらの記事を参照してください。
小岩を若者の街に 江戸川総合人生大学の発表の会でした - まち活やろうよ!
今回は3人+区の職員の「防災の道案内」グループが、「自分たちで作る安心安全」をテーマに発表しました。防災を自分事(じぶんごと)、地域事(ちいきごと)として考える工夫が提案されました。
まち歩きとして、避難場所に指定されている大島小松川公園や、その中にある小松川防災施設に行きました。ここでは、マンホールトイレのテントや毛布、食料品などの備蓄品をいろいろ見せてもらいました。
関心がない人の目線で考えることの重要性
グループの中の1人は1週目の授業に欠席していて、もともと防災にとても関心が高かった2人のところに2週目から参加しました。いろいろ資料を渡されたけれど、あまりにも情報が多く把握しきれないという感想を聞いて、「関心がない人の目線で考えていこう!」と思ったのそうです。
これはとても重要なことで、あるテーマでボランティア活動をしていると知識が蓄積してきて、ともすれば周りの人に「そんなことも知らないの」と言ってしまいがち。結果、関心をもってもらいたい層を遠ざけることになってしまいます。
区職員の方が正常性バイアスの話をされていましたが、人は自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう特性があるので、防災のようなツラい情報は関心がある人とそうでない人に情報量のギャップが生まれがちなことを認識するのは大切ですね。
グループの提案は、町会・自治会の掲示板や駅前の案内板に防災情報を表記するというものでした。これはあまり費用をかけずにやれそうな実現性の高い提案だと思います。
アプリ活用の講習会をしては?
グループの提案のもう一つは、GPSと連携して、災害時に避難場所に誘導してくれる防災の道案内アプリをつくることだったそうです。けれども、前日に東京都の「東京防災」アプリの「災害時モード」にすでにその機能があることを発見し、これを使ったらいいという、よかったような、がっかりのような提案となりました(^^)
私も東京防災のアプリをスマホに入れていますが、こんな機能があることを知らなかったので、教えてもらってよかったです。また、「知らない人や使い方がわからない人が多いと思うので、講習会をやっては?」とコメントしました。
防災の情報が複雑化する中で、自分事として防災を考えてもらいたいという熱意ある発表でした。正常性バイアスに陥らないよう気をつけたいですね。