オリパラに関連してGame Changerプロジェクトなどの多様な取り組みが進められています
2019年2月22日は、江戸川総合人生大学の江戸川まちづくり学科14期生の授業でした。5回にわたって「東京オリンピック・パラリンピックに向けたボランティア活動の提案づくり」をテーマに授業を行います。
第1回目は、オリンピック・パラリンピック推進担当課の方に来てもらって江戸川区の取り組みを紹介してもらいました。
区では2016年に推進プログラムを作り、5つの柱で取り組んできたそうです。2020年に向けての取り組み+2020年以降のレガシーとしての姿が書かれています。
■Game Changerプロジェクト
その中で興味深かったのは、オランダとのGame Changerプロジェクトです。2020オリパラでは、相互交流を図る国・地域をホストタウンとして登録していて、江戸川区はオランダと様々な交流をしています。その一つとして、パラスポーツ先進国のオランダと連携し、スポーツを通じて、社会(Game)の枠組みや考え方、流れを変える(Changer)プロジェクトを推進しています。2017年から足立区や西東京市とともにオランダのオリンピック委員会等と連携して、パラリンピアンやコーチを招聘して子どもたち等との交流を進めています。
走り幅跳びでは競技用義足の著しい進化によって、障害者の記録が世界記録を上回るという状況が出てきており、健常・障がいの境界を溶かしつつあります。若い世代との交流がGame Changerにつながるといいですね。
■区の独自ボランティアに期待が集まってました
後半は、グループにわかれて質問をつくり、区の方に答えてもらいました。質問の多くは区の独自ボランティアについてでした。
既に大会ボランティアや都市ボランティアの募集が締め切られており、また、2つのボランティアはハードルが高いこともあって興味が集まったようです。
まだ詳細は決まってないようですが、2019年度中に募集する予定だそうです。また、ちょいボラは2020年になって募集することも考えているそうです。
この授業のテーマでもありますが、2020を機会に、一人でも多くの区民がボランティアを体験できるといいと考えています。
当日見た区の広報ビデオはこちらから。
川崎区の協働事業の報告会&子どもたちの学習機会について
2019年2月18日は、川崎区市民提案型協働事業審査委員会で、平成30年度の「いきいき川崎区民提案事業」の報告を受けました。
今回、初めて審査委員会に出席しましたが、市民提案型協働事業は平成21年から実施されているようです。地域課題を解決するために区民が提案し、川崎区が協働して事業に取り組む事業です。
平成30年度は5団体が実施していて、概要は以下に掲載されいます。
どの団体の活動も素晴らしかったんですが、私が1番すごいと思ったのは(福)青丘社の「外国につながる子供の学習サポート」です。川崎区は市内でも外国人が多く、また夜に働く外国人の子どもも多く住んでいるそうです。青丘社では、学習サポートするだけでなくて、いろんな行政機関を横つなぎして課題解決していて、その姿勢がすばらしいと思いました。
最近、読んだ本に「ファクトフルネス」という本があります。
最初にいくつか質問があるんですが、そのうちの一つに
世界中の30歳男性は、平均10年間の学校許育を受けています。同じ年の女性は何年間学校教育を受けているでしょう?
A 9年 B 6年 C 3年
とあり、私は6年ぐらいかなと思ったんですが、正解はAでした。
世界平均で約10年の学習機会が保証されているのに、先進国といわれる日本で、学習機会が十分でない子どもたちがいることは大きな課題だと思います。自分自身でも何か手伝えないかと思いますし、青丘社のような取り組みを応援したいですね。
ひまわりリングに実演+講義してもらいました
2019年2月15日は、江戸川総合人生大学の江戸川まちづくり学科14期生の授業でした。3回にわたって卒業生の活動現場を訪問しますが、その3回めとして江戸川まちづくり学科6期生が立ち上げた「ひまわりリング」に講義してもらいました。
ひまわりリングは、自転車のルールとマナーについて、寸劇や指人形劇による出前教室を開催しているグループです。なので「現場」は区内全域なので、本日は篠崎の教室で寸劇と指人形劇をやってもらいました。
また、グループの生い立ちや、グループ運営、途中から指人形劇を始めた理由、活動が続いている理由を話してもらいました。
活動は10年目を迎え、当初5人から始まった活動も11名に増えているそうです。月1回の定例会も88回となったそうです。
印象的だったのは、活動を始めた頃にアポイントなしで訪問して、訪問先の方に怒られたことがトラウマ(?)となり、きちんとアポイントを取るようになった話です。また、訪問先や公演先に礼状を欠かさず送っているとのことでした。このようなていねいな対応が活動継続や信頼関係の構築には重要なんだと改めて思いました。
昨年も同様の授業をやってもらったんですが、その時と比べて指人形劇のやり方を変えたり、出前教室の営業用チラシをつくったりと、年々進化しているところも素晴らしいと思いました。
10周年のお祝いを何かやりたいですね〜これからもがんばって下さい。
江戸川みまもり隊に行ってきました
2019年2月8日は、江戸川総合人生大学の江戸川まちづくり学科14期生の授業でした。3回にわたって卒業生の活動現場を訪問しますが、その2回めとして介護・健康学科6期生が立ち上げた「江戸川みまもり隊」に行ってきました。
代表の伊久美さんは、在学中に知り合いが熱中症で亡くなり、その時に見守りのボランティアを構想したそうです。そして2011年7月から江戸川1・2丁目で見守りを始めました。当初は拠点がなかったそうですが、社会福祉法人江東園から場所を借りて事務所にしています。
現在ではスタッフ55名で、見守る人800名を月1回訪問しています。また月1回「地域のお茶の間」や「男のいこい」という集会も開催しています。
今日は約1時間、4班に分かれて見守りに同行させてもらいました。どこでもウエルカムな雰囲気で、8年かけて培った信頼関係を感じました。
その後、立ち上げ時や運営のことを聞きました。当初は道を歩いている人や公園に座っている人に声をかけて訪問先を広げていったそうです。この間、救急車を呼んだり、孤独死を見つけたりしたこともあったそうです。
伊久美さんの夢は、見守り活動を区内全域に広げることで、すでに葛西で同様の活動が始まっているそうです。さらに地域が広がっていくことを願ってます。
「人生大学まちづくり暮らしの会」に行きました
2019年2月1日は、江戸川総合人生大学の江戸川まちづくり学科14期生の授業でした。3回にわたって卒業生の活動現場を訪問しますが、その初回として10期生が立ち上げた「人生大学まちづくり暮らしの会」に行ってきました。
一之江境川親水公園沿いの一戸建て民家を借り、「暮らしの会研修場」を開設しています。
授業では、どのように立ち上げ、現在どのように運営しているのかについて1時間講義をしてもらい、その後1時間、質疑応答をやりました。
卒業研究で空き家の活用をテーマとして集まった5人が、卒業後に青空野菜市をやっていて、その中で大家さんと知り合い空き家を借りることができたそうです。現在は、他学科の卒業生も一緒に運営されています。 14期生にもぜひ手伝ってほしいと皆さんが言っていたのが印象に残りました。メンバー募集を熱心にしていることが、活動の継続につながっているのかもしれませんね。
タイミング良く、活動の様子はえどがわボランティアセンターだよりの最新号に掲載されています。最後に書かれている商店街の空き店舗活用についても意欲的で、今後の発展が楽しみです。
国際コミュニティ学科で授業しました
遅ればせながら2019年最初の記事です。今年もよろしくお願いします。
2019年1月30日に、江戸川総合人生大学の国際コミュニティ学科で授業をしました。江戸川総合人生大学は4つの学科があり、私は江戸川まちづくり学科を担当していますが、年に1回国際コミュニティ学科でも授業しています。
タイトルは「プロジェクトの企画入門」。
3つのチームが取り組みを始めたばかりということで、企画づくりについて講義し、その後、企画書をつくってもらいました。
ポイントとしては、「チームの究極の目標」と「実施する取り組みのねらい」を検討してもらったこと。
例として「究極の目標」=「健康になりたい」だったら、取り組みのねらいは「運動を習慣化をする」「バランスのとれた食事をする」「質の良い睡眠をとる」などがあり、具体の取り組みは「毎日歩く」などになることを説明しました。
初期の段階では「チームの究極の目標」と「実施する取り組みのねらい」は重なることもあるかもしれませんが、ゆくゆく自分たちがなんでやってるかを振り返るためにも究極の目標を考えることは重要だと思っています。
企画の概要は以下の通り。今後が楽しみですね〜
協働まち普請で自分事として防災を考えてほしいという熱意ある発表を聞きました
2018年12月14日は、江戸川総合人生大学の協働まち普請の4回めの発表でした。 協働まち普請についてはこちらの記事を参照してください。
小岩を若者の街に 江戸川総合人生大学の発表の会でした - まち活やろうよ!
今回は3人+区の職員の「防災の道案内」グループが、「自分たちで作る安心安全」をテーマに発表しました。防災を自分事(じぶんごと)、地域事(ちいきごと)として考える工夫が提案されました。
まち歩きとして、避難場所に指定されている大島小松川公園や、その中にある小松川防災施設に行きました。ここでは、マンホールトイレのテントや毛布、食料品などの備蓄品をいろいろ見せてもらいました。
関心がない人の目線で考えることの重要性
グループの中の1人は1週目の授業に欠席していて、もともと防災にとても関心が高かった2人のところに2週目から参加しました。いろいろ資料を渡されたけれど、あまりにも情報が多く把握しきれないという感想を聞いて、「関心がない人の目線で考えていこう!」と思ったのそうです。
これはとても重要なことで、あるテーマでボランティア活動をしていると知識が蓄積してきて、ともすれば周りの人に「そんなことも知らないの」と言ってしまいがち。結果、関心をもってもらいたい層を遠ざけることになってしまいます。
区職員の方が正常性バイアスの話をされていましたが、人は自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう特性があるので、防災のようなツラい情報は関心がある人とそうでない人に情報量のギャップが生まれがちなことを認識するのは大切ですね。
グループの提案は、町会・自治会の掲示板や駅前の案内板に防災情報を表記するというものでした。これはあまり費用をかけずにやれそうな実現性の高い提案だと思います。
アプリ活用の講習会をしては?
グループの提案のもう一つは、GPSと連携して、災害時に避難場所に誘導してくれる防災の道案内アプリをつくることだったそうです。けれども、前日に東京都の「東京防災」アプリの「災害時モード」にすでにその機能があることを発見し、これを使ったらいいという、よかったような、がっかりのような提案となりました(^^)
私も東京防災のアプリをスマホに入れていますが、こんな機能があることを知らなかったので、教えてもらってよかったです。また、「知らない人や使い方がわからない人が多いと思うので、講習会をやっては?」とコメントしました。
防災の情報が複雑化する中で、自分事として防災を考えてもらいたいという熱意ある発表でした。正常性バイアスに陥らないよう気をつけたいですね。